資源枯渇ネタ その2
昨日のブログで石油資源の枯渇ネタを取りあげましたがそのついで。
実際にとある資源が枯渇して大変なことになっている国があります。
その国は「ナウル」という独立国家。
ここのブログにたどりつくほどの地理・地図好きな方なら聞いたことくらいはあると思います。
ナウル共和国。
詳しくはウィキペディアや外務省HPをご参照ください。
南太平洋のど真ん中。絶海に浮かぶ孤島です。
なんでも世界でバチカン・モナコに次いで3番目に小さな国家だそうです。
それでも国連には加盟しているし、オリンピックにも出ているちゃんとした独立国家なんです。
主な産業は外務省によれば「燐鉱石の採掘」しかありません。
そう、ナウルではこの唯一の産業、燐鉱石が枯渇したのです。
ここでナウルの地誌についてもう少し詳しく触れておきます。
そんな国家を形成する周囲3キロメートルほどの島は典型的な隆起珊瑚礁地形です。
ダーウィンの珊瑚礁沈降説でいうと据礁という段階。段階というのは正確な言い方ではなく、今はプラットフォームという理論で説明されることが主流のようですが、とにかく据礁という区分の地形です。
行ったことはないですが、島の中心部から外側にむかって、比較的平坦な島の中央部から周辺にかけては鍾乳洞やカレンフェルトが点在し、ウバーレという水たまりや池の見られる台地上の地形から、ゆるやかに縁辺にむかって標高を上げ、海岸近くで絶壁に近いかたちで海に向かってストンと落ち、ところどころに真っ白なビーチがその絶壁から広がって、さらに外洋に向かってずーっと遠浅な海が続くかと思うと、またストンと深海に落ち込むという地形をしています(と思います)
さらにこの島には人間様の棲むずっと前から何万年もかけてアホウドリの一種の海鳥が棲んでおり、島全体がその糞で真っ白になるくらい、糞を大量に堆積してきました。そうこれがリン鉱石と呼ばれる鉱産資源です。
日本では沖大東島がちょうど同じような地形の成り立ちをしており、ここでも良質のリン鉱石を産出します。(産出しますが、今は誰も掘ってません)
燐鉱はそもそも世界的にも産出量が多いほうでなく、その上、肥料・火薬・薬品の原料になることから高価に取引される代物です。その中でもナウルの燐は非常に良質だとされていました。
歴史的にはイギリスやら日本やらに占領されたともあったとか。でも独立後は燐鉱を輸出するだけして、他にろくな産業も生まず、というか税金もなく国民は働きもしないという地上の楽園を形成していたようです。
ここまで書くともうおわかりと思いますが、そんな豊かな鉱産資源に依存しきっていた超裕福国家ナウルから燐鉱が枯渇したからもう大変!
私が学校で地理を勉強していた頃には、まだ枯渇はしてなかったのか、将来の資源枯渇に備えてオーストラリアのメルボルンに超高層ビルを建て、テナント収入で国家財政をまかなっていこうなんていうとんでもない構想の記事を見て「なんじゃこの国は?」と思ったことを覚えています。
しかし、今は燐鉱が枯渇、しかも超高層ビルも大失敗でテナントはほとんど入らず、今ではどこかの国に借金の肩代わりに差し押さえられてるとか?
挙句に収入源を断たれた国家はなんと、国籍を売って金儲けをはじめたらしい。
(ここからは「適宜更新」さんの(アホウドリの糞でできた国)を参照しました)
今はどうか知りませんが(多分やってない)、ナウル国籍という国籍が生まれも住所も関係なく、金で買えたのです。
そんなこんなでナウルには一挙に世界の悪党が集まり、銀行も税金かからないから、出所のあやしい裏世界の金がじゃんじゃん集まったようです。
でもアメリカの9.11事件以来、テロの巣窟として世界から随分非難をあびたナウルのそんなおかしな制度やおかしな銀行やらはさすがにやってられなくなり、現在の基幹産業は世界の難民受け入れだそうです。
これが産業になるのもおかしな話ですが、難民を受入れる代わりにオーストラリアから資金援助を受けているそうです。
つまりは他国の難民を受け入れ、他国からの援助金だけでその場を凌いでいる状態で、国家としてはほとんど原型をとどめておらず、破綻状態を越えて破滅状態と言ってもおかしくない状態まできています。
いったい現在はナウル国籍をもつ国民はどうしているのでしょうか?
不思議でなりません。
でもこの国家破綻の話、日本も他人事ではないような気がしますが・・・。


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