お金は箪笥に預けるな
「お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 -勝間和代著-」
要は多少のリスクを背負ってでも、資産は運用したほうがよいということです。
当たり前といえば当たり前のことで、金融に疎い私にとって何か目からうろこ的なものを望んでこの本を手に取りましたが、それほどお勧めの良本とはいえませんでした。したがってリンクは張ってません。
リーマンショックの前の景気が上向いていた頃にこの本を読みましたが、やはり資産運用は貧乏人には無縁の事だと認識させられただけでした。
この本のタイトルにあるように私には「金融リテラシー」という能力はありません。しかし、タンスに預金はしない方がよいことぐらいはわかります。タンスだと災害や盗難などのリスクがあるわりにリターンはないで、銀行に預けた方がマシだという程度ですが。税務署に睨まれるということは名の知れた資産家だけの話で、一般の庶民はタンスだろうが、預金だろうが税金にそれほど差はありませんので税金対策という考えは毛頭ありません。
その昔、四国の田舎者が(決して四国全体を田舎呼ばわりしているわけではないです(汗)。例え話ということで・・・)、大阪で暮らす息子に300万円の送金をするのに、「銀行が信用ならん」ということで、銀行を使わず鉄道とフェリーを乗り継ぎ息子に直接お金を渡そうとしていたところ、フェリーの2等寝室でうたたねをしている間に枕元に置いていた300万円が盗まれたという、悲劇とも笑い話とも言える事件がありました。
この笑い話のように銀行を信用しないのでお金を預けるな、ということではありません。おそらくお金を預けるにあたってはどんな会社や誰よりも銀行が最も信用をおけるでしょう。だから私は銀行にお金を預けています。
株やFXや先物を買って資産にリスクを背負わせる代わりにリターンを増やそうという考え方が「金融リテラシー」の第一歩です。この本では、日本人は特に資産を運用していない。と吠えています。一方、わたしをはじめ多くの日本人は別にリターンが欲しくて資産をどこかに預けているわけではないと思います。つまり利息が欲しくて銀行を選んだわけではなく、一番安全で信用がおけるから銀行に預けているだけです。そしてこれがいかんということらしいです。
資産があるなら運用しなさい。お金を稼いだら、今度はそのお金に稼いでもらいなさい。
果たしてそれが正解でしょうか?わたしはそうは思いません。
日本人の多くはリスクを嫌い、資産があってもなくてもコツコツお金をためて銀行や郵便貯金(今はゆうちょ銀行ですが)に預けます。これは日本の国民性というやつです。この本でも諸外国、とくにアメリカやヨーロッパの先進国の人々の資産運用と日本人とを比べていますが、なんでもかんでも欧米の真似事や欧米至上主義をいい加減やめたらどうかと思います。まあ、欧米の真似事も日本の国民性ですが・・・。
それを証拠にリーマンショック以降の世界的金融不安では一時的に諸先進国の投資マネーの行き場がなくなり、日本の銀行や日本企業に一時避難してきているというではないですか。それは日本が最もリスクの少ない資産運用をしているがため、日本が一時的にも最も金融の安全な国家と世界が認めたことになります。
つまり、日本の国民性が世界でユニーク化し、それがステータス化しているということです。ここに日本の特徴があり、リスクの少ない資産運用にも存在意義があるということです。
だから、お金を銀行に預けてなんら恥じることはないのです。コツコツとお金を貯めて、セッセと節約をし、銀行口座の預金残高がわずかずつ増えていくことに小さな幸福を覚えるような健全な庶民のくらしを批判する権利は誰にもありません。
資産のある方は別に好きなように運用してもらったらいいですが、庶民は小さな一戸建てを買うローンの返済とわずかながらの生命保険だけで資産キャパはいっぱいいっぱいなのですから。(それができるだけでもまだ恵まれている生活だと思いますがね)
以上、住宅ローンの返済と子供の育児費用の工面で精一杯の一庶民の意見でした。


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